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実践インバウンド対策・おもてなし表現講座

2011.01.27
歐陽宇亮 (Au Yeung Yu Leung)

「的」だらけの中国語~助詞「的」の乱用は悪文のもと!~

現代中国語の代表的助詞と言えば、「的」(de)に他なりません。「的」は大まかには日本語の「の」に当たるため、中国語翻訳では多用される傾向にあります。
しかし、日本語の「の」と似ているとは言っても、中国語の「的」は「の」と意味範囲が違います。
また、中国語では「的」の多用が好ましくないとされ、「的」が多ければ多いほど文章が砕けてしまい、未熟で見苦しい表現になります。
実際、翻訳が「的」にあふれて、悪文になってしまう場合が非常に多いです。

「的」にまつわる問題点は、主に二種類に分けることができます。一つは、同じセンテンスにおける「的」の多用です。
現代中国語では、「的」が二つ以上あるセンテンスは、悪い文とされます。
日本語でも、同じセンテンスに「の」がたくさんある文章は歓迎されないのといっしょです。

ただし、日本語では「の」が一センテンスに二つあっても許容されるのに対して、中国語の「的」は同じセンテンスにたった二つあっても悪い文章とされるため、日本語より厳しいと言えます。
同じセンテンスに「的」が三つ以上あると、見るに堪えない劣悪な表現になってしまいます。

たとえば、「在北海道的景色明媚的地方」(北海道にある自然景色の美しい場所)には「的」が二つあるため、稚拙な文章になっています。
文章の構造を変えたり、二つのセンテンスに分けたりして、文章に「中国語的な感覚」を持たせるべきでしょう。
洗練された文章とは、「的」の数が少なく、自然で流暢な文体となっているものです。

もう一つのパターンは、そもそも必要のない「的」の誤用です。
なんとなく「的」をつけると中国語っぽい印象となりますが、「的」が余計な場合も多いのです。
たとえば、「其他的訊息」(簡体字:「其他的信息」=その他の情報)は「其他訊息」(簡体字:「其他信息」)で十分ですし、
「東京的照片集」(簡体字:「?京的照片集」=東京の写真集)も「東京照片集」(簡体字:「?京照片集」)で十分です。
中国語は、日本語よりコンパクトな言語であり、助詞を必要としない場合も多々あります。
なんでも「の」を「的」に訳せばいいというわけではありません。

助詞「的」を適時適所に使いこなすことが、中国語表現の基本と言えるでしょう。

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